ひので動物クリニックのBlog

愛知県弥富市にある「ひので動物クリニック」のブログです。

前庭疾患について

こんにちは、野村です!

 


今は季節外れの暑さですが、

 


寒暖差にはお気をつけ下さい😌

 


今日はわんちゃんの前庭疾患についてお話しします。

 


前庭疾患とは、

 


前庭と呼ばれる平衡感覚をつかさどる領域が

 


侵されたことにより神経症状が現れた状態です。

 


前庭疾患の症状は、

 


・斜頸


眼振


・旋回


・倒れる、横転する


・食欲不振


・よだれを大量に垂らす


・嘔吐


・元気消失


などがあります。

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前庭は、内耳にある末梢前庭と

 

脳にある中枢前庭に分けられていて、

 


原因は大きく3つに分けられます。

 

 

 

末梢性前庭疾患の主な原因

 


・中耳炎・内耳炎


・老犬の特発性前庭疾患


・内耳腫瘍


・外傷


・先天性


・聴毒性のある薬剤、化学物質

 

 

 

中枢性前庭疾患の主な原因

 


脳炎


・腫瘍


脳梗塞


・外傷や出血

 

 

特発性前庭疾患


異常の場所がわからない場合は

 

特発性前庭疾患と診断されます。

 

特に老齢のわんちゃんに多く発症します。

 

 

治療もそれぞれに合わせて行います。

 

末梢性前庭疾患の場合、

 

症状に合わせて抗生物質や抗炎症薬などを使います。

 

中枢性前庭疾患の場合、

 

脳圧降下剤や抗てんかん薬を用いる場合もあります。

 

特発性前庭疾患の場合、

 

異常の場所がわからないため対症療法が一般的です。

 

 

自宅で行える前庭疾患の対策として、

 

以下のようなものがあります。

 

・階段などの段差を避ける


・家具の角やぶつけやすい場所を保護する


・滑りやすい場所にはマットを敷く 


・狭い場所はふさいでおく


・安心して休める場所をつくる

 


飼育環境を日ごろから整えておくことで、

 


突然発症した後の状況の悪化を防ぐことができます💫