ひので動物クリニックのBlog

愛知県弥富市にある「ひので動物クリニック」のブログです。

免疫介在性溶血性貧血

こんにちは、野村です!

 


これから桜が咲き始める時期ですね😌

 


満開になるのが楽しみです🌸

 

 

 

 


今日は

 


免疫介在性溶血性貧血(IMHA)

 


についてお話しします。

 


免疫介在性溶血性貧血とは、自己免疫の異常により

 


赤血球が壊れ、貧血になる病気です。

 


何らかの原因で赤血球が壊れることを

 


溶血といい、犬では玉ねぎ中毒やバベシア症

 


などが挙げられます。女の子のわんちゃんに多い

 


疾患といわれています。

 


自分の赤血球そのものに免疫反応が向けられた

 


場合(自己免疫性溶血性貧血)と

 


赤血球に付着している何らかの物質

 


(たとえば薬物など)に対して免疫反応が

 


起こっている場合があります。

 


どちらも結果は同じで

 


赤血球の表面に抗体という免疫物質が

 


結合することになります。

 


そのような赤血球は脾臓や肝臓で破壊されたり

 


あるいは血管の中を流れながら破壊され

 


その結果貧血となります。

 

 

 

症状

 


・元気がない


・食欲がない


・あまり動きたがらない


・すぐ疲れる


・発熱


・粘膜蒼白

 


・皮膚、白目、耳介などに黄疸がみられる


・ぐったりしている


・尿の色が濃い   

 


など

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治療としては

 


お薬で免疫機能を調節することで

 


赤血球の破壊を食い止めます。

 


貧血が重度の場合には輸血や

 


呼吸を楽にするために酸素室にて

 


治療を行うことがあります。

 


お薬での治療で十分な効果が得られない場合には

 


赤血球が破壊される場所の一つである脾臓

 


手術で摘出することもあります。

 


わんちゃんにおける急性のIMHAでは

 


死亡率が高く(30~80%)、出来るだけ

 


早期に適切な治療を開始してあげることが

 


重要になります。

 


治療には数ヶ月かかることが多く

 


いったん完治した場合でも再発することが

 


多いとされています。

 

 

 

普段から元気、食欲、尿の色などにも注意して

 


変化に気づける環境づくりを行い

 


定期的な健診や

 


異常が見られたら早めに動物病院に

 


受診するようにしましょう🤒