こんにちは!
獣医師の家田です。
今回は膝蓋骨脱臼の話をしたいと思います。
ご家庭のワンちゃんは混合ワクチンや健康診断の際に
「膝が緩いね」とか「膝の皿の骨が外れやすいね」
と言われたことはないでしょうか?
膝のお皿の骨のことを日本語では膝蓋骨
英語ではパテラ(patella)と呼びます🦴
ワンちゃんでは、膝蓋骨が正常な位置から横にズレてしまう
膝蓋骨脱臼 という病気がネコちゃんよりも多くみられます。
イラストだと下のようになります。
特に小型犬では生まれつき膝蓋骨脱臼しやすい子が比較的多く、
触診するだけでも脱臼しそうかどうかを
ある程度判断できることがあります。
そのため、混合ワクチンや健康診断等で受診していただいた際には
なるべくお膝を触って、将来脱臼する可能性が高そうであればお伝えしています。
では、もし脱臼してしまうとどうなってしまうのでしょうか?
症状はその子によって様々です🐕
無症状の子もいれば、時々びっこを引く子もいれば、痛くて歩けない子もいます。
基本的な治療としては
症状が軽度であれば鎮痛剤やサプリメントを飲んだり
安静にしたりすると治まることが多いです。
ただし、痛みが治らなかったり、再発を繰り返したりする場合には
手術を検討せざるを得ないこともあります。
大切なのは悪化させないことです!
・フローリングで滑らないようにマットを敷く
・足裏の毛をカットする
・急な方向転換を必要とするような激しい遊びを控える
・ソファーやベッドから飛び降りないようにスロープをつける
・太りすぎない
など
お家の環境改善や体重管理もかなり有効ですので
膝蓋骨脱臼と診断された際にはぜひ検討していただきたいと思います🙇♂️
時々びっこを引く、散歩を嫌がる、座り込んでしまう
などの症状が見られた際には一度受診していただき
パテラのチェックをしていただきたいと思います。