ひので動物クリニックのBlog

愛知県弥富市にある「ひので動物クリニック」のブログです。

お水とおしっこについて

お久しぶりです。

 

獣医師の家田です。

 

 

 

皆様、4連休はどのように過ごされましたか?

 

コロナウイルスの感染者数が少し落ち着いたこともあり

 

遠出された方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

 

私は中学・高校時代の友人と8年ぶりに再開したり

 

資格試験の勉強を進めたりと

 

非常に充実した休暇を過ごすことができました!

 

 

残念ながら11月3日までしばらく祝日はありません・・・

 

なんとか10月を乗り切りましょう!

 

 

 

さて、今回お話させていただくのは

 

よくお水を飲むようになったり

 

おしっこが増えたりする病気

 

多飲多尿についてです。

 

 

 

まず初めに

 

健康なワンちゃんは1日で1kgあたり約50ml〜60mlほどお水を飲みます🦮

 

一方、ネコちゃんは1日で1kgあたり約25〜30mlほどです🐈

 

例えば、10kgのワンちゃんなら1日に500mlのお水を飲むのは正常となります!

 

 

 

では1日にどれくらいお水を飲むと多飲になるのでしょうか??

 

また、どれくらいおしっこをすると多尿になるのでしょうか??

 

 

多飲の目安は・・・

 

 

体重1kgあたり

 

ワンちゃんで90〜100ml、ネコちゃんで45〜50ml以上

 

と言われています。

 

 

 

一方で

 

多尿の目安は・・・

 

 

体重1kgあたり

 

50ml以上と言われています。

 

 

 

一般的に多尿では

 

尿の色、臭いが薄くなり

 

おしっこの比重が下がり、お水に近い状態となります。

 

 

 

多くの場合

 

おしっこの量が増える、いわゆる多尿によって多飲が引き起こされます。

 

これは

 

何かしらの原因で体が薄い尿しか作れないため

 

脱水を補うためにお水を飲んでしまうことになるからです。

 

 

 

この原因には以下のようなものが挙げられます。

 

 

糖尿病

 

副腎皮質機能亢進症/低下症

 

甲状腺機能亢進症

 

慢性腎疾患

 

尿崩症

 

肝不全

 

子宮蓄膿

 

心因性高渇

 

 

 

多飲多尿はあくまで症状の一つであるため

 

血液検査や尿検査、エコー検査、レントゲン検査など

 

詳しい検査が鑑別のために必要となります。

 

 

 

多飲多尿を普段の生活で見逃さないことが

 

疾病の早期発見となります。

 

ぜひ、1日に与えるお水の量を意識してみてください!

 

 

 

多飲多尿の場合にお水を制限してしまうと

 

体が脱水を起こしてしまい、症状が悪化してしまう可能性があります。

 

おしっこをたくさんするからと言ってお水を制限せず

 

まずは病院で相談していただきたいと思います。